何となく格安アンプDACを試してみたら意外にもかなり良かったので急遽ご紹介することにしました。
今回購入したのはAIYIMAという中華メーカー?が出している「A2PRO」というゲーミングアンプDACなんですが、お値段なんと約8,000円(2024年1月時点)という激安価格。
シロウトが聞いても「こんなに変わるの!?」というくらい音質が変わりましたので、安く足音を改善したい方は必見です。
- APEXも音響もシロウトみたいなもんだけど、ちょっとでも良い音でゲームしてみたい
- こだわれる部分にはこだわりたいけど、正直あまりお金はかけたくない
こんな人にはかなり刺さるアンプDACだと思いますので、ぜひ参考にしてイヤホン直挿しを卒業してみてください。
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【検証結果】apexはイヤホン・ヘッドホンどっち?【初心者・エンジョイ勢視点】
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【なんでアンプやDACが必要?】イヤホン直挿しがダメと言われる理由
そもそも、なぜ「イヤホンやヘッドホンの直挿しがダメ」とよく言われるのかというと、マザーボードの音質が悪いというのがその理由だと言われています。
音響素人のワタシは最近知ったばかりでしたが、音響のことを知っている人にとっては常識なんだそうです。
こんな感じ?
画質で言うところの「グラボを載せずにモニターを直挿ししても画質が悪い」というのに近いものがあるかもですね。
上級者目線ではもっと沢山あると思いますが、初心者にも比較的理解しやすいポイントは以下の3つ。
- マザボは音の専門家じゃない
- インピーダンス
- SN比
それぞれについて簡単にご紹介していきます。
理由その1:マザボは音の専門家じゃない【イヤホン直挿しはダメ】
イヤホンやヘッドホンを直挿しするということは、本体のマザーボードに挿しているということ。
「マザーボードはいろんな役割をこなさないといけない」ので、サウンド機能だけに労力を割いていられないのです。
値段やケースのサイズなどが関わってくると更に性能の制限が増えてくるので、サウンド機能を専門的にこなすアンプDACが必要になってきます。
理由その2:インピーダンス【イヤホン直挿しはダメ】
「インピーダンス」とは電気抵抗の値のこと。
「Ω(オーム)」という単位で表わされ、この値が大きいほど電流が流れにくいということになります。
抵抗が高くなるとノイズをカットしてくれるのですが、電気が流れにくくてパワーがカットされて音量が小さくなってしまうのです。
ノイズ対策のために入力側(イヤホンやヘッドホン)でインピーダンスが高く設定されている場合などは、パワー不足を補うためにパワーを増幅するアンプDACが必要になってきます。
理由その3:SN比【イヤホン直挿しはダメ】
「SN比(信号対雑音比)」とは信号と雑音の比率のことで、SNR、S/Nと表記されることもあります。
「dB(デシベル)」という単位で表わされ、この値が大きいほど雑音が少なくなります。
音響の専門家ではないマザボはSN比が十分でなく雑音が入りやすい傾向があるので、雑音を抑えるためにアンプDACが必要になってきます。
理由まとめ【イヤホン直挿しはダメ】
これらの理由があるので、
- パワーを上げなきゃいけない
- でも雑音は低く抑えないといけない
という部分を頑張ってくれるアンプDACが必要になってくるのです。
ココがポイント
中には「10万円近くする高級マザボより1~2万くらいの安いアンプDACの方が音質が良い」と口コミしている人もいたくらいです。
たとえ格安だったとしても使わないよりは圧倒的に音質が良くなるのでアンプDACは使った方が良さそうですね。
【レビュー】AIYIMA A2PRO【APEX足音改善アンプDAC】
スペック【AIYIMA A2PROのレビュー】
チップセット | CM6542+ES9018K2M+NE5532+RT6863+
R1286+GL3510+AW3410+AT32F421K8T7 |
PC-USBのサンプルレート | 44.1K、48K、96K |
PC-USB OS | Windows7以上、MAC |
光/同軸サンプルレート | 大きな192KHz |
ディストーション | ≤0.005% |
信号対雑音比(SN比) | ≥112dB |
周波数応答 | ≤0.5dB |
RCA出力レベル | 1.8VRMS |
トレブルと低音の調整範囲 | +/-6dB |
イヤホン出力電力 | 150mW |
ヘッドホンインピーダンス | 16~300Ω |
入力モード | 光、同軸、PC-USB、MIC入力、USB HUB |
出力モード | ラインアウト、3.5mmヘッドホン出力 |
動作電源 | 5V |
サイズ | L90 × W133 × H33mm |
製品の正味重量 | 0.36Kg(実測 352.88g) |
内容品【AIYIMA A2PROのレビュー】
- 本体
- 説明書
- 合格証
- USBケーブル(Type A - Type C)
- 光デジタルケーブル(角型 - 角型)
▼ 説明書
説明書は中国語と英語のみで日本語なし
▼ 合格証
何の役割を果たしているか不明の合格証
裏は無記入だけど保証書のようです
▼ ケーブル類
黒い方は光デジタルケーブル(角型 - 角型)、白い方はUSBケーブル(Type A - Type C)
ココがポイント
どちらも約1mの長さ
▼ 外箱
シンプルな外箱です。
ココがポイント
型番はシールだし他の商品でも使われてるのを見たことがあるので専用の箱ではないようです
外 観【AIYIMA A2PROのレビュー】
全面が金属で安っぽくない見た目だが少し古さを感じさせるデザインかも?
▼ 底面
ゴム製の半球の脚で安定性は悪くないです
▼ 前面・後面
触るのは3つのツマミだけなのでかなりシンプルな見た目
ココがポイント
マイク付きのイヤホンやヘッドホンならヘッドホン端子に接続するだけでマイクも使えます(2股ケーブルは不要)
接 続【AIYIMA A2PROのレビュー】
PCとの接続は付属の白いケーブルを背面右下の「USB IN」に刺すだけ
ココがポイント
背面のUSBハブを使うとホワイトノイズが入るという口コミもありました。
ワタシは外付けスピーカーを繋げてますが、今のところ気になったことは無いです。
ツマミ【AIYIMA A2PROのレビュー】
▼ 右のツマミ
電源オン | 短押し |
モード切替
(USB → OPT → COA) |
短押し(電源オン中) |
ボリューム調整
(右:大、左:小) |
回す(電源オン中) |
電源オフ | 長押し |
ツマミを回すと小まめなクリック感あり
ボリューム調整は段階がかなり細かいので微調整しやすい代わりに一気に大きさを変えにくい
ツマミは際限無くずっと回りますが、ボリュームが上限に達するとツマミ左のインジケーターの「USB」が、下限に達すると「COA」が点滅
電源がオフになるとボリュームがリセットされるので起動の度にボリューム設定が必要
ココがポイント
▼ 真ん中のツマミ
真ん中のツマミ
(TREBLE) |
高音の調整 |
真ん中のツマミは「高音」の調整
右のツマミより回転の抵抗があるのでじっくり微調整しやすい
ココがポイント
「0」表記がある12時の位置がニュートラル
こちらのツマミは回転角度に上限・下限があります
▼ 左のツマミ
左のツマミ
(BASS) |
低音の調整 |
真ん中のツマミは「低音」の調整
一番右のツマミより回転の抵抗があるのでじっくり微調整しやすい
ココがポイント
「0」表記がある12時の位置がニュートラル
こちらのツマミは回転角度に上限・下限があります
【音質の感想】初心者でも違いが分かりました【AIYIMA A2PRO】
音響初心者の感想ではありますが、音質について感じたことをそのままご紹介していきたいと思います。
人によってサウンド環境は全然違うと思いますので、「直挿しとA2PRO使用時の違い」という点にフォーカスして読んでいただけたら参考にしやすいと思います。
ココがポイント
個人的な感想ですので、あくまで参考程度にご覧ください。
空間の広がり【AIYIMA A2PROの音質】
ワタシはAIYIMA A2PROにイヤホン(SE215通常版)を接続して使っているのですが、音の解像度が上がったおかげなのか音も視界もパッと広がったような感じがして一気に空間が広がりました。
使っているイヤホンはこちら
途方もなく広い空間だと逆に疲れそうですが、A2PROの場合は「屋外のサッカー場のド真ん中に立っているくらい」の感覚。
耳に入ってくる情報量がちょうど良い広さ感です。
今までに使った音響デバイスの場合【空間の広がり】
最初に使っていた激安中華ゲーミングイヤホンを直挿ししていた時は「トイレの個室くらいの狭い空間」の中で籠った低音を大音量でズンズン鳴らされているような感じでした。
こういうのに要注意
Razer BlackShark V2というヘッドホンに買い替えて付属のサウンドカード接続で使ったら、音がクリアになったおかげもあって「天井が開けて開放感がある空間」になりました。
Razer BlackShark V2 ゲーミングヘッドセット USBサウンドカード付
その後、お試し的にイヤホン(SE215通常版)を直挿しで使ったら、Razer BlackShark V2よりも低音が強調されて少し空間的に狭く感じたものの高音も低音も解像度が高いおかげで十分な広がりを感じました。
SHURE SE215-CL-A クリア 高遮音性 ゲーミング カナル型 MMCX リケーブル ケーブル長162 cm 【国内正規品/メーカー保証2年】
ココがポイント
Razer BlackShark V2やSE215(通常版)直挿しでも十分だと思っていたのですが、それを更に超えてくるアンプDACは流石の一言。
AIYIMA A2PROは「トンネルを抜けるとそこは一面の海だった」レベルで開放感を与えてくれて、一気に世界を広げてくれました。
全体的なクッキリ感【AIYIMA A2PROの音質】
イヤホン(SE215通常版)をAIYIMA A2PRO接続で使ってみたところ、
- 低音はズンズン鳴るけど籠っていない
- 高音はシャープな音がスッと耳に入ってくる
- しかも低音が鳴っている中でも高音がクッキリ独立してちゃんと識別できる
という感じで、初心者でも「何の音がどこで鳴っているのか」が分かるレベルでした。
今まで使ってきた音響デバイスと比べると、一つ一つの音がクッキリしていながらも深みのある音になったように感じました。
今までに使った音響デバイスの場合【全体的なクッキリ感】
最初に使っていた激安中華ゲーミングイヤホンを直挿ししていた時はズンズン鳴っている低音が他の音を覆い隠すので音の解像度なんかあったモンじゃありませんでした。
Razer BlackShark V2というヘッドホンを付属のサウンドカード接続で使ったら、低音は深く厚みのある音で聞きやすく高音も独立して聞こえるようになって解像度がかなり上がりました。
その後、お試し的にイヤホン(SE215通常版)を直挿しで使ったら、Razer BlackShark V2よりも低音寄りになるものの低音も高音もクッキリしているので全体的な解像度は同じくらいでした。
ココがポイント
A2PROを接続するとここから更に音の解像度がまた一段階上がったように感じました。
アンプDACを使うまではRazer BlackShark V2やSE215(通常版)直挿しでも十分だと思っていましたが、上には上がいると知らされました。
感想まとめ【AIYIMA A2PROの音質】
アンプDACを使うことによって空間の広がりや音の解像度は格段に上がりました。
音質や音の解像度が上がると大きな音であっても不快な感じがなく聞いていて心地良い音になります。
足音だけではなく他の音も良い音質で聞けるようになったので、一度使ってしまったらもう元には戻れないくらい快適です。
こんな感じ?
映像で言うところの「240Hzを体験してしまったら、もう144Hzには戻れない」というのに近いものがあるかもですね。
こういう所から沼にハマってしまいがちなので深入りしすぎないように注意しましょう。
APEXを少しでも気持ちよくプレイしたいなら、格安でも良いのでゲーミングアンプDACを使ってイヤホン直挿しを卒業することをおすすめします。
売り切れの時は
AIYIMA A2PROが売り切れの場合は、同じく評価が高い「Fosi Audio K5 PRO」という格安アンプDACがおすすめです。
ワタシが使っているSE215通常版はFosi Audio K5 PROの方が相性が良いとも言われていますので、ぜひ参考にしてみてください。
定番モデルはどうなの?【APEX足音改善アンプDAC】
EPOS GSX 1000 2nd Edition |
SteelSeries GameDAC Gen 2 |
ASTRO Gaming ミックスアンプ プロ |
26,527円(税込み)
※2024年1月時点 |
16,182円(税込み)
※2024年1月時点 |
15,391円(税込み)
※2024年1月時点 |
ゲーマーや配信者が使っているアンプDACとして、よく目にするこれら3機種。
あまり音関係に詳しくないゲーム目的の方からの評判はそれなりに良いのですが、じつは音響について詳しい人達からはマイナスの評価をされる場合もあるようです。
ゲーム専用として販売されている定番のゲーミングアンプDACは、
- イコライザーなどの設定を手軽に調整できる
- ゲーム内音量とマイク音量の切り替えや調整ができる
- イコライザーなどの設定パターンを簡単に切り替えられる
みたいな「多機能さをウリにしているだけ」という厳しい評価をしている人もいました。
肝心な音質についても、
- 音がクリアじゃない
- 音の情報量が多くない
という感じで意外にも音質の評価が低いことも多いようです。
中でもEPOS GSX1000は「バーチャルサラウンドを重視したい人にしかおすすめできない」という口コミもありました。
「お風呂の中で鳴り響くような音」が不評なバーチャルサラウンドはAPEXをはじめFPSではあまり使われないので、定番商品は評判のワリには意外にビミョーかもしれませんね。
ココがポイント
他のジャンルのゲームでバーチャルサラウンドを使いたい人には良いかもしれませんが・・・
そして何よりこれら定番モデルは値段が高いのが最大のネック。
AIYIMA A2PROなど格安ゲーミングアンプDACの2倍近い値段なので、初心者やエンジョイ勢が取り入れるにはちょっと覚悟が必要になってきますよね。
数万円の物をホイホイ買い替えられるような人なら別ですが、そうでないのなら1万円以下でも足音をしっかり改善してくれる格安ゲーミングアンプDACから始めてみるのが良いんじゃないでしょうか?
まとめ:安物で良いからアンプDAC買いましょう【APEXの足音が変わりました】
今回お試し的に格安ゲーミングアンプDAC「AIYIMA A2PRO」を使ってみたわけなのですが、思ったよりもAPEXの足音を改善してくれたので驚きました。
ワタシのような初心者ですらこんな風に感じたくらいなので、普通の人ならもっと違いに気付けるんじゃないでしょうか。
安いアンプDACでも少なくとも直挿しよりは改善されますので、まだイヤホンやヘッドホンを直挿ししているなら早めに卒業することをおすすめします。
コレもおすすめ
お金をかけたくないライトユーザーなら1万円以下の格安アンプDACで十分。
予算が無いならもっと安い5,000円くらいのアンプDACもあるので、一度検討してみる価値は大いにアリですよ。
クリエイティブ・メディア Sound Blaster G3 / PS4 / PS5 / Switch/PC/Mac ゲーミングアンプ
画質やフレームレートを上げるために良いグラボを検討するのと同じように、音質向上のためにアンプDACも検討してみましょう。
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